道具の達人

キャッチャーミットの正しいお手入れのコツ

2016-4-20

ピッチャーからの速球を何度も受けるキャッチャーミットは、きちんとしたメンテナンスを行うことが大切です。そのため、ミットのメンテナンスでのポイントをしっかり押さえて、正しいお手入れの仕方を学びましょう。
キャッチャーミットをお手入れする際に最も重要と言えることは、「ミットの乾燥」です。乾燥とは、ミットの表面に付いた水分を拭き取れば良いのではなく、革が吸い込んだ水分や湿気を内部から乾かすという意味です。キャッチャーミットは、他のグラブとは構造が異なり、分厚くそして重く設計されています。そのため、通常のグラブのお手入れで行う乾かし法よりも丁寧にそしてこまめに行って、ミットを軽くする必要があります。こうすることで、このミットが持つパフォーマンスを存分に引き出すことができるのです。
また、分厚い分湿気が内部にこもったままにすると、悪臭を引き起こしたりカビを発生させることにもなり、大切なミットをダメにしてしまいます。ニオイのきついミットも使用するのは嫌になりますね。こうならないためにも、しっかり乾かしてあげる必要があります。
キャッチャーミットのメンテナンス方法としては、①乾燥、②汚れ落とし、③オイル塗りの3段階に分かれています。
①では、自宅にある布団乾燥機に乾燥ケースをセットしてミットを入れて乾かします。この方法は、他のグラブと同様の方法で良いです。
②では、グラブコンディショナーをブラシに付けて汚れを落としますが、この際歯ブラシなどの硬い素材のブラシを使用すると、革にダメージを与えてしまう可能性があるため、専用の柔らかいブラシを使用します。ブラシの動かす方向は、革の繊維にそって動かして磨くようにします。磨いた後はきれいな布で汚れを拭きとりましょう。
③では、指にオイルを少量とったら捕球面の白くなった部分から順に塗っていきます。この時付け過ぎに気を付け、薄く伸ばすようにして塗っていきます。オイルを付けすぎると、せっかく軽くなったミットをまた重くしてしまいます。捕球面を塗り終えたら今度は背面を塗っていきます。背面は直射日光を受けやすい部分です。そのため、きれいであっても保護のために塗るようにしましょう。最後に指先です。この部分は特に地面に付けたりするため、傷んで革がカサカサしやすいところです。こうした部分にはオイルをしっかりと塗り込むようにします。ヘリ革もパリパリになりやすく、このような状態では手に傷を作りやすくなります。オイルを日常的に塗って滑らかにしておきましょう。
キャッチャーミットは、ピッチャーからの速球を落とさず補給することが求められます。最高のパフォーマンスをするためにも、日ごろからこまめにメンテナンスを行いましょう。